令和5年8月7日(月)〜8日(火)活動報告

秋田県議会産業観光委員会の県内調査を7日、8日にわたり実施しました。
訪問先は次の通りです。
7日
由利本荘市
○産学共同研究センター
◾️調査事項
大学と企業のイノベーション・プラットフォームにおける取り組みについて
○まちの企業寮Z iN OB A
◾️調査事項
官民連携による地域活性化と産業振興の取り組みについて
にかほ市
竹嶋潟スケートパーク
多目的屋内運動場エスパークにかほ
◾️多目的屋内運動場を活用したスポーツ振興等の取り組みについて
8日
大仙市
(株)花火創造企業煙火製造施設
◾️花火産業の現状と今後の取り組みについて
仙北市
たざわ湖スキー場
◾️グリーンシーズンにおける誘客促進に向けた取り組みについて


インターバル速歩

倉庫駐車場にて
調査箇所は由利本荘市と大仙市。一旦秋田市に集合しバスにて移動のため、早く東由利を出発の必要。
そのため4時起き。写真はインターバル速歩の場所。いつもの小野商店の倉庫駐車場の4時34分の風景です。

午前

東由利→秋田市

6時半出発

午前

秋田県議会前集合出発

9時10分

午前

秋田市→由利本荘市

□本荘由利産学共同研究センター
10時半から11時半過ぎ
以下説明された事項に関するわたくしのメモです。

◾️本荘由利産学共同研究センターの紹介
・事業主体 本荘由利広域市町村圏組合
・工事費  10億円
・オープン 平成13年10月2日
◾️本荘由利産学振興財団の紹介
・理事長 由利本荘市長
・基本財産 6000万円
・役員  理事6名、監事3名、評議員10名
・職員  4名(コーディネーター2名含む。)
◾️本荘由利産学振興財団の事業紹介
①技術研修事業
・開放試験測定機器の操作講習
 走査型電子顕微鏡 3社17名

ポイント

使用例 
電子部品の破断面をこの顕微鏡でみて、不具合の解析を行う。初期の開発製品の不具合を調べのに効果的。本センター機器の中で使用稼働率率が高い。とのことでした。

②情報提供事業
・HPでの事業紹介
・企業データベースの運営
③技術起業支援事業
・2名のコーディネーターによる支援事業
 令和4年度 相談実績211件

ポイント

どんな相談があり、どう対応したか?
・不良品が発生した。原因が何なのか分からない。
という相談に対して、センターの電子顕微鏡で一緒にみて、分析し原因を考察した。

④人材育成事業
・A I A研修(対象者 新入社員から中堅社員)
 内発的なやる気を醸成し積極的で健康的な人格形成を支援。あらゆる職業の方、主婦、学生も対象。
※A I Aとは何の略か?
以下小野一彦事後に調べた内容です。
Adventures in Attitudes=直訳すれば
心構えにおける冒険
未知のもの、可能性への挑戦を「冒険」という言葉で言い表す。
自分の周囲にある困難、わずらわしい問題について消極的になりがちだが、考え方を変えることで「自分の力で」積極的に取り組めるようになる研修プログラムである。とのことでした。

・A M G研修(対象者 管理職から中堅リーダークラス)
 ビジネスシミュレーションゲームを用いた経営の疑似体験を通じて経営能力を身につける。
※A M Gとは何の略か?
Advanced Manegement Game
参加者一人一人が社長になり、貸借対照表、損益計算書を実際に作成しながら経営を展開することから、より深い理解と分析力の向上が期待される。
MTP研修(管理の立場にある方、これから管理者になる方)
部課長、係長、店長、マネージャー、リーダー、チーフ等
会社の発展を担う管理者としてあるべき姿を追求するとともに、そのバックボーンとなる「管理の基本」を討議研修方式で体系的に習得する。
この討議とは、一方通行的な講義スタイルではなく、各テーマに沿って質問を投げかけ、受講者各人が仕事経験で得た知識や考え方を引き出して、その上で管理の基本的な知識を付与する。

※MTP とは何の略か?
Management Training Program
・QC7つ道具実践的解決方法
Q C=品質管理、 Quality Control
ビジネスや生産現場における問題を真に解決するポイントは、
問題の発見→原因の追求→対策の立案→対策の実行というステップを一歩一歩進めて行くこと。
問題解決のプロセスに沿って Q C7つ道具を使い確実に問題を解決する方法を学ぶ。

・中堅リーダー育成研修
 中堅社員がリーダーや上司となっていくために求められる能力→果たすべき役割、マネジメントスキル、コミニケーション能力、後輩を指導育成するスキル、改善力、リーダーシップを学ぶ。

・I o T(DX)研修事業
 この部分はわたくしとしては今回の県内調査のメインと位置づけています。
 製造業におけるDX化はどうあるべきかについて、熱く語っていただきました。
 研修事業スタートの経緯、種類及びそれぞれの内容の説明です。説明は財団の成田主査です。
・Io T(DX)研修事業は、由利本荘市、にかほ市からの委託を受けて、平成29年度から実施。主に、製造業向けにI o T(DX)の基礎から応用までを支援しています。
・令和2年度、令和3年度は秋田県由利地域振興局も事業に参画。

では種類ごとの説明です。
・入門研修
初心者向け研修。どなたでも参加可。
 講師 秋田県産業技術センター
 Io Tとは、DXとはなどの座学から始まり、簡単な機器やセンサーを用いた工作を体験する。
 9社1校 12名
・基礎研修
 I o T等についてある程度の知識がある方向け。
・多種多様開発研修
 講師 秋田県産業技術センター
 I o T、DXに活用できる様々なセンサーを用いて実際に現場で活用できるものを開発する研修。
 11社1校16名
・現場実践研修
 応用力が身につき実際の現場で活用する実践研修
 講師 秋田県産業技術センター
 実際に稼働している工場や施設に協力いただき、現場の問題や課題をI o Tで解決することを目指す研修。
 15社1校18名

ポイント
○I o T、DX研修の狙いは「内製化」である。
・パッケージになったものを購入すると確かに便利だが、高額であり、自社にノウハウが残らない。
・自社で取り組むことにより、様々な応用が期待できるほか、安価で実現できる可能性がある。
○研修を受け身につけた人が講師に変身!
・基礎研修を終了した企業の方が次の研修の講師を務めた。講師も内製化だ!

⑤助成事業
(1)秋田県立大学向け助成金
 本荘由利地域における科学技術の教育及び研究の振興と地域の発展を目的とする。
・産学共同研究開発共同助成事業
 教員を対象とした地域事業等との共同研究、受託
研究への助成
 1件 最大200万円 年間予算 200万円
・ベンチャー自主研究助成事業
 学生を対象としたユニークな自主研究に助成
 1件 最大25万円 年間予算100万円
・国際交流助成事業
 学生を対象とした海外の大学や研究機関にて行う研修活動や国内外で行われる国際学会等へ参加するための交通費の助成
 1件 最大30万円(渡航先により上限変更)
 年間予算 120万円
○これまでの助成件数
 277件
 約8800万円
○助成金実績事例(教員向け)
・秋田スギを用いたラーメンフレーム構法の店舗等への適用技術の検討
→実際のコンビニ店舗に当該構法が採用された。秋田キャンパス管理棟にも採用された。
・伸縮マニピュレーター機構と多脚歩行機構を組み合わせた汎用移動作業ロボットの開発(熊避けロボットなど)
→実用化に向け展示会へ出品
(2)ものづくり助成金
 本荘由利地域に事業所がある企業を対象に試作等に必要な費用の3分の2を補助する助成制度。
1件当たり 上限50万円 年間予算100万円
これまでの実績
助成件数11件
助成総額 約4900万円
○助成金実績事例
 にかほ市企業
・打ち上げ花火製作機械の試作
→打ち上げ花火の外周を巻く紙は基本的に手作業で巻かれていた。これを機械化し作業の効率化や一つ一つのばらつきの解消に役立った。
全く偶然でしたが、翌日の大仙市での調査先、花火創造企業の製造工場で、この製作機械が活躍していました。写真がこれです。
小松社長さんによれば、
・人手がかかる花火玉の製作の工程の中で機械化できる部分を見出し実装することにより、他の工程の質を高めることができる。さらに人手不足対策にもなる。
・大企業や海外のメーカーの機械だと故障時や改善に時間や手間がかかるが、県内の事業所だとすぐに来て対応してもらうことができ、効果的とのことでした。
・ものづくり企業が集積している由利本荘市、にかほ市の企業が助成金により開発力を高めて、県内他地域の異業種企業の生産性向上に役立っている!
これこそ、まさに秋田県の製造業の目指す姿(横でつながり新たな企業価値を創造する)であると感じました。

産学振興財団の事業について
⑥子どもたちの体験学習支援
・親子科学工作教室
 協力 秋田県立大学システム科学技術学部
    知能メカトロニクス学科 小谷教授
    ものづくりサークルS.E.I.Mの学生
 ○これまで何を作ったか?
 →ペットボトルソーラーカー
  鉱石ラジオ
  スライム
  メロディ時計など
・プログラミング教室
 協力 秋田県立大学システム科学技術学部
    情報工学科 廣田准教授
 内容 はんだ付けからメロディのプログラミングまで。児童一人一人の理解に応じた形で製作作業が進められるように、児童一人に学生がつく。

○本荘由利テクノネットワークの取組紹介
〜県立大学と地元企業のイノベーションプラットフォームの取り組み〜 
説明された方
秋田県立大学システム科学技術学部 機械工学科
教授 鈴木 庸久 先生
・県立大学や産学共同研究センターは素晴らしいハードを有している。本荘由利テクノネットワークは
そうしたハードを生かし、地域の企業と大学を結ぶソフトな仕組みと位置づけている。
・具体的には、 
 ①大学が有するシーズと地域企業とをマッチング
 ②地域企業と学生とを結びつけるための場づくり
 ③技術者の専門性を深める場づくり
を目的として各事業を実施している。
・今、ものづくりの現場で問題になっていることを明らかにして、その問題を解決するためどのようになことに取り組んでいるか説明する。

・よくDXが大事だ、I oTが大事だと言われるが、情報技術はあくまでツールであり、製造の現場ではものづくりのプロセスをどう進めるかが大事であり、情報系の人材ばかり育てるのは間違いだ。
・ものをつくる技術者としてあくまでツールとしてDX、I oTを実装する。この地域は最終製品をつくる企業がないので、なおさら、ものづくりをどう進めるべきかに関する技術、知見を深める必要がある。テクノネットの事業はその観点を念頭において推進している。

①大学が有するシーズと地元企業とをマッチング
●大学「知」✖️企業「技術」の力づくり
(大学側の意義)
・大学研究者のシーズ(種=研究成果、知見)は企業現場のニーズにつながってこそ意味がある。
・学生にとっては企業の製造現場における実際の課題に触れることが大切。
(企業側の意義)
・新しい技術に触れる環境が必要。

そのために何をしているか。

◆大学と連携した企業間交流の支援
・講習会、交流会、工場見学会により異分野企業との技術・人材交流の場をつくる。

2022年度実績 
・講習会
4月21日 
地域産学連携によるものづくり成功の秘訣
地方創生と新産業創出を牽引する「堀切川モデル」とは。
講師 東北大学大学院工学研究科 元教授
   堀切川 一男 氏
・講演会
7月15日
全固体電池・固体電解質の基礎と最新開発動向
講師 東京農工大教授 富永洋一 氏
・講演会
9月30日
ロボットフォトニクスの概要と将来展望
講師 産業技術研究所 村井健介 氏
・講演会
12月4日
ガレージカンパニーから超精密・超高性能・超大型加工への挑戦
講師 (株)クリスタル光学 桐野宙治 氏
・講演会
12月16日
東北のものづくりと人づくり
講師 トヨタ東日本(株)会長 白根武史 氏
・工場見学会
7月28日オンライン工場見学 マルダイ機工(株)
12月21日オンライン工場見学(株)秋田新電元
◆施設・設備等の利用支援
・本荘由利産学共同研究センター内のサテライトオフィス、ベンチャーインキュベーションの活用支援。測定機器、分析機器の設備利用支援

②地域企業と学生とを結びつける場づくり
●学生✖️企業で未来を創る 

◆ともプロ
・企業に実際に存在する課題を解決するため、学生と企業がチームを作って課題解決に取り組む。
・学生にとっては、座学では学べない「実践力」を身につけることができる。
・企業にとっては若い完成とエネルギーに触れることができる。

実績 2021年度に、東北・新潟活性化応援プログラムに採択され、遠隔でオフライン設備を利用できるシステム=遠隔操作ユニットを構築。
企業のメリット
・地方では、利用できる分析機器、測定装置が限定される。このユニットがあれば遠隔から利用することができる。
学生のメリット
・企業には現実にこういうニーズがあり、自分たちが学んでいることが、企業にとってこのような形で役立つことができるということを実感できる。
◆全日本製造業コマ大戦
・ものづくりの世界では「回転体」が大きな役割を担っており、企業と学生がチームを組んで、コマ大戦に参加。→写真参照
・他の地域では学生同士の参加、企業毎の参加が一般的だが、この秋田場所は若いアイデアと匠の技術力で最強を目指せ!をスローガンに学生✖️企業で参加。
・2023年度のパンフにもあるように、能代市の企業と高校、湯沢市の企業と高校など出場チームは全県に及んでいる。
◆学生パネル発表会
・これも「学生✖️企業」事業の一つ。
・学部4年生から大学院1年生が、来場した企業関係者に向け、自らの研究テーマについて、パネル発表を行う。交流会を実施。テクノネットワーク賞、6企業賞の授与が行われる。

③技術者の専門性を深める場づくり
●「知」を地域産業に実装する
◆専門委員会、グループ活動
・「ものづくりプロセスを核」とした専門委員会を運営。地域企業と大学教員による技術者向けの専門性の高い講習会・試作会を実施。
・精密加工専門委員会
・表面処理材料専門委員会
・レーザ・光技術専門委員会
・スマート工場専門委員会
・設計専門委員会 
・建築専門委員会
・2023年には新規専門委員会、女性エンジニアグループを新設。
女性エンジニアカフェ
→学生✖️企業:女性エンジニアのキャリア形成支援
秋田県では日本全体で女性活躍の職場が不足しているといわれる。それを誘致企業に頼る意見がある。
しかし、現実にこの由利本荘でこうしたカフェに女性社員を参加させている企業がある。
このことはこの度の調査で小野一彦が学んだことの一つです。
自分の政務調査活動に生かしてまいります。
○測定機器等、サテライトオフィス、開放研究室
の施策
・3Dプリンター、電子顕微鏡などについて、新旧機能、利用状況を説明していただいたほか、サテライトオフィス、開放研究室の利用条件、利用状況について説明していただき、8月7日午前の調査を終了。

午前

産学共同研究センター→T D K社員寮へ

お昼
社員食堂にて

午後

まちの企業寮Z iN OBA

13時から14時
T D K株式会社秋田・庄内総務部
総務広報課  佐々木課長 様
総務広報課  泰地 係長 様
安全環境施設課中杉 係長 様
にご案内、ご説明をしていただきました。
T D Kエレクトロニクスファクトリーズの林社長様もかけつけていただきました。

○ご説明いただいた内容
・T D Kの売り上げ2兆円のうち、半分がエナジー応用製品で占められている。
・業績好調な中、生産量の増強を図る上で、市内外から市内外から多くの従業員を雇用する計画を進めている。
・そのための一環として、県外から300人以上の若者を採用するための社員寮を建設。
・今年4月から社員の入居が始まり、9月末に社員寮の全部が完成する予定。
・ZiNOBAという名称は、「地域」若しくは「地元」の「ジ」、「自分」の「ジ」、「事」の「ジ」の4つのジから名付けた。
・社員のみならず地域の方々にとっても集まれるような求心力のある場所にしたいとの願いをこめて、若手社員が中心となって考えた。
・面積は約3.5ha、社員寮は鉄骨3階建の11棟、351人が入居予定。
・社員寮には食堂もらあり、朝と夜は社員の食事の場所、昼は一般開放。食を通じたコミュニケーションができる場としいる。
・建物内にはジムやコインランドリーもあり、一般開放している。

○T D Kによる社会貢献・まちづくりの提案 
・社員寮の社員食堂は休日は社員にもクローズし、社員には地域でお金を使ってもらう。
・地域起こし協力隊とコラボして、寮エリア内にて若者同士のバーベキューイベントを開催予定。
・このほか、地域公共交通バスとT D Kの通勤バスが時間的にも整合をとりいずれは洋上風力による電気で運行する電気バスを使用し連携運行する仕組みや小学校施設とコミセン的施設の合築運用など、地域の一員として極めて意欲的、未来志向のご提案についてご説明をいただきました。
・今後、福祉施設や病院も隣接することから、新たなまちのにぎわいや関係性が創出されることが期待されます。

午後

由利本荘市→にかほ市

◾️竹嶋潟スケートパーク
14時20分
・スケートボードの人気が高まる一方で、道路や公園でやれない。市内に安心してできる場所が必要であったことから、助成金と隣接する企業の寄付により造成。
・500人以上の利用登録がある。ライブカメラで雨降っているかどうか事前に確認ができ、市外からの方にも利用されている。

◾️にかほ市多目的屋内運動場エスパーク★にかほ
14時45分頃
・令和3年6月、にかほ市多目的屋内運動場としてオープン。
・フットサルコート2面の広さに人工芝敷いたメインアリーナでは、各種スポーツのほか、サロンやイベント開催が可能。
・インターバル速歩も週4日行われている。
・サブアリーナには、大型遊具やトランポリン、クライミングがあり、親子で遊びとスポーツを楽しめる空間。
・このサブアリーナについては、わたくしが2月に女性から意見を聞く会を開催したところ、冬でも安心して親子で遊ぶことができる施設が必要だ。例えばにかほ市のエスパークのような所。
・とのご意見を受けたことから、今回の視察先として提案させていただきました。
・にかほ市ではこの公の施設の利用料金を市内外で差を設けておらず、由利本荘市からも利用されている方々がいらっしゃるとのことでした。
・親子の冬の遊び場提供をテーマに全県の市町村と県が組んで利用条件を情報発信すれば、新たな施設整備しなくとも「子育てツーリズム」として親子が全県をめぐることにつながると考えました。

午後